Action for 2030

学生の創意と地域連携で挑んだ「謎解き×管工事」

〜 神戸学院大学との協働ワークショップ〜

ライター:学生広報員「Annie」

2024年8月、神戸市管工事業協同組合(以下組合という)は、神戸学院大学の学生と連携し、地域住民向けの参加型イベント「謎解きワークショップ」を開催しました。本企画は、普段は見えづらい「管工事業」の魅力や社会的役割を、体験を通じて広く知ってもらうことを目的に行われました。

地元企業と学生が手を取り合って

イベントは、TOTOショールーム(HDC神戸)を舞台に展開。会場の無償提供を受け、完全学生主導による謎解きストーリー・問題制作、ポスターやTシャツデザインなど、すべてがゼロからのスタートでした。

「お金は出すが口は出さない」という組合のモットーにより、学生たちは自主的にオンライン・対面でのミーティングを何度も重ね、管工事に関する専門知識を学びながら創作に取り組んでくれました。イベント当日は台風接近という厳しい状況にもかかわらず、18名の来場者を迎えることができました。

参加者アンケートでは、「管工事業の存在や技術の重要性を初めて知った」といった声が多く寄せられ、目的のひとつであった“業界認知のきっかけづくり”を達成する結果となりました。

VRという次のステージへ

本イベントを契機にプロジェクトはさらに発展。2024年11月、東京のベンチャー企業「イマクリエイト株式会社」から講師を招き、次なる取り組みとして「VRによる設備工事体験コンテンツ」の開発がスタートしました。

VR空間内で工具を手に取り、配管作業を体験できるこのコンテンツも、学生主体で制作が行われ、モデリングからプログラミングまでを担当。神戸市の副市長や神戸市建設局長といった行政関係者の前で披露されるなど、高い評価を得ています。

「技能グランプリ&フェスタ」への出展決定

今後の活動として、2025年10月に開催される「技能グランプリ&フェスタ(※1)」への出展が決定しました。組合はワークショップ第3期生を募集し、学生たちのアイディアを取り入れたものづくり体験ブースを設置予定。地域住民や子どもたちが“楽しみながら学べる”体験型展示の実現を目指します。

※1 技能グランプリ&フェスタは兵庫県技能士会連合会と神戸市技能職団体連合会が共催するイベントです

技能グランプリ&フェスタ2024の開催はコチラ

学生の「気づき」や「成長」の場として

〜教室では得られない“リアルな学び”〜

この取り組みを通じて、学生たちは地域の課題に実際に関わる貴重な経験を得ました。また、「情報発信の難しさ」や「社会とのつながり」を体感し、自分たちの学びが社会にどう役立つのかを考えるきっかけにもなっています。

神戸学院大学 社会連携部 部長 大谷啓輔氏は

「学生にとって、こうした実社会での体験は非常に貴重な学びの機会になります。今回のように地域の企業や組合と連携しながら、課題解決に取り組むプロセスを通じて、自分の成長を実感できたという学生の声も多く聞かれます。大学としても、こうした地域と共に成長する取り組みを今後も大切にしていきたいと考えています。」と語り、学生と地域の双方にとって有意義な連携の継続に期待を寄せました。

“水道の舞台裏”に未来の担い手を

〜組合からのメッセージ 〜

私たちは、神戸市内で暮らす人々の「当たり前の日常」を支えるために、水道・ガス・空調など、生活インフラの基盤を担ってきました。しかし、その重要性が注目されることは決して多くありません。むしろ、目立たず、知られずにあることこそが、正常に機能している証ともいえます。

だからこそ、次の世代に“知ってもらうこと”の大切さを感じています。今回の神戸学院大学との連携は、単なるイベント協力ではありません。業界の現場に学生の新しい視点や発想を迎え入れ、双方向の学びを育む「協働の場」として、組合にとっても非常に意義深い取り組みでした。

学生たちが企画から運営まで主体的に関わることで、組合の活動や業界全体のイメージにも変化が生まれつつあります。たとえば、「堅くて地味」だと思われがちな管工事という仕事が、「社会の基盤を支える専門職」であると捉え直されるきっかけにもなりました。

また、今回のプロジェクトを通じて私たちは改めて、若者の柔軟な発想力と、行動力の可能性を感じました。自分ごととして取り組む彼らの姿勢に、私たち自身も多くの刺激を受けました。

これからの時代、技術の伝承や地域密着型の活動だけでなく、デジタル技術や創造的な表現を通じて、より多くの人に私たちの仕事の価値を届けていくことが求められます。そのためにも、学生の皆さんとの継続的な協働は不可欠です。

今後も、1年限りの取り組みに終わらせることなく、世代を超えた「学びと挑戦の場」として、持続的な連携を続けていきたいと考えています。

地域のために、未来のために。

これからもご理解とご協力を、どうかよろしくお願いいたします。

Action for 2030 -神戸市管工事業協同組合-では、住まい環境、防災、福祉、教育といった社会の様々な分野の課題に、アート、建築、SNSなどのクリエイティビティをプラスした手法でアプローチし、次世代を担う若者にもっと社会へ目を向けてもらえるような仕組みづくりを考え、実行していきます。